小児矯正と成人矯正の違いについてまとめ
矯正歯科治療の目的は、不正な位置にある歯を少しずつ動かして、「正しい噛み合わせ」と「美しい歯並び」を同時につくりだすことです。矯正治療によって、噛む機能が向上すれば、正しい方向への「あご」の発育が起こり、顔全体の感じが良好に変化するなど体の健康およびその容姿にもかかわる大切な治療です。
大人と子どもでは顎の大きさや発育が異なるため、矯正歯科治療は⼩児矯正と成⼈矯正に分かれています。今回は⼩児矯正と成⼈矯正の違いについてまとめました。
⼩児矯正
小児矯正の特徴は、顎の骨が成⻑している時期に治療を⾏うことで、適切な顎の発育を獲得することを目指します。発育過程にある5歳~9歳までのお子様であれば、顎の成⻑を正しく導くことで、永久歯がきちんと並ぶためのスペースをつくります。
顎が正しく成長することで、健康な歯を抜歯するリスクを回避できたり、鼻呼吸しやすくなるなど歯並び以外の問題も解消されることが報告されています。
⼩児矯正は、顎の成⻑に合わせて数年かかります。また、矯正装置の取り扱いや矯正中の口腔ケアなど、お子様ご本人だけでなく保護者の方や周りの大人の協力が必要です。
成⼈矯正
成⼈矯正は、永久歯をきれいに並べることを目的としています。歯と歯を支える歯周組織が健康であれば、年齢制限はありません。
正しい噛み合わせを得られることによって、歯磨きしやすくなり、虫歯や歯周病の病原菌から歯を守りやすくなります。また食べ物がしっかりと噛めるようになることで、身体の内面からも健康になります。
しかし、⼦どもと違い顎の成⻑は⾒込めないため、抜⻭が必要になることもあります。
成⼈矯正は、部分的な矯正治療は半年程度で終わる場合もありますが、全体的な治療になると1〜数年かかる場合があります。
矯正歯科治療の前に知って欲しいこと
ご本人の歯並び・噛み合わせを治したいという意思がとても大切です。矯正装置を装着する時間を守らなかったり、治療中の口腔ケアをサボって虫歯になってしまうと、虫歯の治療のために矯正治療を中断しなければいけないこともあり、矯正治療に時間がかかったり、思ったような歯並びにならないなど治療がスムーズに進みません。
矯正治療は前提としてお⼝が健康であることが重要です。矯正治療をはじめる前に⾍⻭や⻭周病がある場合は、しっかり治療してから矯正治療を開始します。さらに矯正治療が完了したら終わりではなく、定期健診やセルフケアを続けて、健康なお⼝を維持しましょう。
当クリニックの小児矯正と成人矯正について詳しくは下記ページをご覧ください。