口腔外科とは
口腔外科とは、お口の中で外科的な処置(手術)を行う科目です。身近な外科処置としては、顎の骨の中に埋まっている親知らずの抜歯や、インプラント手術、歯肉切除などの歯周外科があります。
口腔外科で扱う主な疾患
- 親知らずの抜歯
- 顎関節症
- 良性腫瘍(腫れ物)
- 粘液嚢胞(粘膜の腫れ)
- 外傷(口の中、舌、口唇のケガ)
- インプラント治療
当院の院長は大学卒業後、12年以上にわたり口腔外科の経験を積んでおります。また、大阪歯科大学の口腔外科学第1講座非常勤講師でもあります。当クリニックの設備では対応できない場合は、大学病院をご紹介しますのでご安心ください。
親知らずの抜歯
親知らずが痛くなった時に、近くの歯科医院に行ったら「骨の中に埋まっているので、うちでは抜歯ができません」と断られた経験がありませんか。
親知らずは、根が横に伸びていたり、顎の中に埋まっていたりすることが多く、抜歯の際に、まれに血管や神経を傷つけてしまう恐れがあります。難易度の高い処置だけに、口腔外科の経験がなければ対応が難しく、多くの開業医では、大学病院や口腔外科を得意とする歯科医師に紹介するケースがほとんどです。
当院の院長は口腔外科勤務の経験を持ち、多くの親知らずの抜歯を安全かつ的確に処置してきました。他院では処置が難しいと断られた方も、ぜひ一度ご相談ください。
どうして親知らずを抜いたほうがいいのか
親知らずが、普通に生えており、噛み合っている場合は無理に抜く必要はありません。ただ親知らずは正しい位置に生えてくることが少なく、斜めに生えたり、横にはえたりすることがほとんどです。
親知らずは、一番奥に生えてくるため、歯磨きなどのお手入れがしづらく、虫歯になりやすい歯です。また、虫歯や歯周病の原因となるプラーク(歯垢など)がたまりやすく、隣の歯を虫歯にする原因になることもあります。
できれば、悪影響を及ぼす前に、正しく生えていない親知らずは抜いてしまったほうが良いでしょう。年齢を重ねると、骨が段々と硬くなりますので、若い健康なうちに抜いてしまったほうが良いと言えます。
歯と神経の位置を正確に診断
下顎の親知らずの場合は、下歯槽神経管と呼ばれる神経近くまで接していることが少なくありませ ん。抜歯をする際に、この神経に接触すると、下唇に麻痺が現われることがあります。 こういったリスクを把握する為に、まずレントゲン撮影をします。そして、親知らずの状態に応じ て、CT撮影を実施します。歯科用CTで撮影すると、親知らずと神経の位置関係を立体的に診断できるので、抜歯時のリスクを最小限にすることが可能です。 当クリニックでは歯科専用CTを導入しておりますので、短期間で正確に診断してリスクの少ない抜歯を提供しております。なお、ハイリスクと判断すれば、安全性を期するために大学病院へご紹介いたします。
その他の主な口腔外科治療
埋伏過剰歯の抜歯
本来生えるべきでない余分な歯が顎の骨に埋もれていることがあります。これを「埋伏過剰歯」と呼びます。通常は放置しますが、虫歯に感染したり、永久歯が生える障害になる場合は抜歯を行います。
歯根端切除
神経を除去した歯の根の先に細菌の巣ができることがあります。これを「歯根嚢胞(しこんのうほう)」と呼びます。嚢胞が小さければ根の内側をきれいにする根管治療(神経の治療)により治すことができますが、大きくなってしまった場合には、外科的に歯の根の先の患部を外科的に切除することがあります。歯を抜歯するのではなく、歯の一部だけを外科的に除去することで、感染源を取り除 き、症状の改善を図り、歯を残すことが歯根端切除術の目的です。
ヘミセクション・トライセクション
歯の根は1本ではなく、上顎の大臼歯部は3根、下顎の大臼歯部は2根に枝分かれしています。分かれている歯の根のうち1本が虫歯になっていたり、歯折していた場合などに、その歯の根だけを分割して除去することにより、健全な歯の根を残して、歯そのものを残す治療方法がヘミセクションやトライセクションです。
粘液嚢胞の除去
最も多い症状は、下唇に直径5~15mmの丸くて軟らかい塊り(こぶ)が出来ます。何らかの原因で唇や頬にある唾液腺と呼ばれる部分が詰まってしまい、膨れることがあります。これを「粘液嚢胞」と呼び、再発を防ぐために切除することがあります。