2022年12月20日

お口とからだの健康を守る「唾液の働き」

前回、唾液検査についてご紹介しましたが、唾液は様々な働きがあるのをご存知ですか?

新型コロナウイルスやインフルエンザなど感染症予防の観点からも「唾液の働き」が注目されています。

今回は唾液の働きについてご紹介します。

 

唾液の5つの働き

唾液の働き

唾液の働きは大きく分けて5つあります。

浄化作用:食べかすなど口の中の汚れを洗い流します。

消化作用:唾液に含まれる酵素が食べ物に含まれるデンプンを分解し、消化を助けます。

抗菌作用:細菌の増殖を抑えます。

再石灰化作用:細菌の作り出した酸を洗い流し、歯の表面を修復することで虫歯から歯を守ります。

緩衝作用:酸性に傾いたお口を中和して、虫歯になりにくいお口の状態にします。

 

唾液が減る影響

唾液の量は時間によって変わります。

特に 寝ている間は唾液の分泌が減少します。また、⼝呼吸により⼝の中が乾きやすくなり、細菌が活動しやすい環境になってしまいます。この影響で、朝起きたとき、⼝の中のねばつきや⼝臭が気になるということが起こります。唾液の減少に歯の磨き残しも組み合わさると、細菌が増殖する原因になりますので、寝る前は歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシを使ったり、洗口液を使うことをおすすめします。

唾液の分泌

この他にも、唾液が少なくなる原因は、薬の副作用や生活習慣、ストレスなどが挙げられます。

唾液が減ると、虫歯になりやすいだけでなく、食べ物が飲み込みにくい、味を感じにくい、口臭がする、会話がしづらいなど、様々な影響が出てきますので、気になる方はかかりつけの歯科医院で相談すると良いでしょう。

 

唾液を増やすためにできること

よく噛む

よく噛むことで刺激が脳に伝わり、唾液がたくさん分泌されます。噛み応えのあるものをトッピングするなど工夫をして、一口30回噛むことを意識して食べましょう。

 

お口の体操

あいうべ体操

口を大きくゆっくりと「あ~い~う~べ~」と動かす「あいうべ」体操や、上下左右、右回り左回りに円を描くように動かすことで、唾液腺が刺激され、唾液の分泌が促されます。

 

唾液腺マッサージ

唾液腺マッサージ

唾液腺のある場所を優しく刺激し、マッサージをすることで唾液の分泌が促されます。お口周りもほぐれてリラックスできます。

 

生活習慣を整える

しっかり栄養を摂って体を休める、ストレスを発散する、飲酒や喫煙を減らすなど、規則正しい生活は健康の基本です。

 

今回紹介した様に、唾液はお口から入ってくる細菌から体を守ってくれる役割を持っています。少し意識して唾液の分泌を促しましょう。

歯科定期健診や日常のお口のケアも忘れずに行い、効果的にお口と体の健康を守りましょう。

 

参考

Lidia https://lidea.today/articles/497

Leave a Comment

CAPTCHA