お口のトラブルを予防・改善して口臭を予防しよう
新型コロナウイルス予防でマスク生活が日常になってから、口臭が注目されることが多くなりました。
口臭の原因は大きく分けて5種類。①誰にでもある生理的口臭、②においの強い飲⾷物や嗜好品による⼝臭、③お口のトラブルや呼吸器系などの病気による病的口臭、④ストレスによる⼝臭、⑤⾃分で⼝臭があると思い込む心理的口臭があります。
特に②病的口臭に分類される、虫歯や歯周病などお口の中の原因が口臭全体の90%以上を占めていると言われています。
今回は、どんなお口のトラブルが口臭に繋がっているのか、また、口臭の予防方法をご紹介します。
口臭の原因となるお口の主なトラブル
プラーク(歯垢)や歯石
プラークは細菌の塊です。この細菌が口臭の原因となります。
プラークを放置するとやがて歯石となります。歯石は硬く、ご自身で取ることができず、蓄積していきます。この状態が進むと、歯周病に繋がります。
歯周病
歯周病は、歯と歯茎の境目に細菌が停滞し、炎症を起こす病気です。進行するにつれて口臭だけでなく、出血や膿、最終的には歯を失ってしまいます。
初期段階ではほとんど自覚症状がないため、口臭を感じたときには歯周病が進行していることもあります。
虫歯
虫歯で穴があいた部分に食べ物が詰まりやすくなったり、虫歯が進行して神経が腐ったり、膿が溜まることが原因で口臭に繋がります。虫歯は自然に治りませんので、たとえ痛みがなくてもしっかり治療しましょう。
舌の汚れ(舌苔)
舌にも細菌やお口の汚れが溜まり、口臭の原因になります。歯ブラシでゴシゴシ磨いてしまうと、舌を傷つけてしまい、細菌などが溜まりやすくなり逆効果ですので、舌専用のブラシでやさしく取り除きましょう。
唾液の減少
唾液には洗浄や抗菌作用、粘膜の保護など、口臭予防に繋がる作用があります。唾液が減るとこの作用が弱まることで口臭が発生しやすくなります。
詰め物や被せ物・入れ歯の不具合や劣化、ケア不足
詰め物や被せ物・入れ歯が不具合でお口に合っていない場合や、古くなり劣化したことが原因で、隙間ができてしまい、そこに細菌や汚れが溜まったり、入れ歯そのもののケア不足によって口臭が発生することがあります。
口腔がん
舌がん、歯肉がんなど、お口の中のがんが口臭の原因となる場合があります。
お口のトラブ ルが原因の口臭を予防するには
まずは口臭の原因となるトラブルをしっかり治療しましょう。そして治療したら終わりではなく、歯科定期健診や日々の正しいケアを継続することで、お口のトラブルをできる限り予防することができます。もしトラブルが起こったとしても早期発見・早期治療に繋がります。
当クリニックでは、痛みに配慮した治療・歯を残す精密治療の取り組みや予防のプロフェッショナルである歯科衛生士が、患者様それぞれのお口の環境に合わせた予防処置を行っています。お口の様々なお悩みがございましたらお気軽にご相談ください。
まとめ
今回は、口臭の原因となるお口の主なトラブルと予防方法をご紹介しました。お口のトラブルは生活習慣やストレスなどもかかわっていますので、規則正しい生活をこころがけて、お口もからだも健康に過ごしましょう。
参考
公益社団法⼈ ⽇本⼝腔外科学会
https://www.jsoms.or.jp/public/soudan/kouku/kousyu/