私たちの⻭について
⻭の役割は、⾷べ物を噛むだけではありません。会話をするときに発⾳したり、表情を豊かにしたり、⾷べる喜びを感じたりと様々です。⽣活をするうえで⽋かすことのできない役割をしている⻭についてご紹介します。
⻭の構造
下図は⻭の断⾯図です。
エナメル質や象⽛質、⻭髄などの⻭茎より上の部分の「⻭冠部」とそれより下の⻭⾁や⻭根膜、⻭槽⾻などの「⻭根部」から成り⽴っています。
⻭髄には⾎管や神経組織が⼊り組んでいます。むし⻭や⻭周病が進⾏すると、⻭が酸で溶かされて薄くなったり、普段外側に露出してない象⽛質の部分が露出したりして、刺激が神経に伝わりやすい状態になるため、しみたり痛んだりという症状がでてきます。
⻭は悪くなってしまうと元に戻すことはできません。また、⻭を削って詰め物や被せ物などで修復した場合、⼀定の年数をこえると、修復物の素材によっては⾍⻭が再発しやすくなります。⾍⻭の再発を繰り返せば、最終的に「抜⻭」ということになります。
当クリニックでは、できるだけご⾃⾝の⻭を削ったり抜いたりしない治療を実践しておりますが、⾍⻭や⻭周病にならないように予防することが⼤切です。
⻭の本数と⽣え変わりについて
⻭の本数は、乳⻭は20本、永久⻭は28本に親知らず(第3⼤⾅⻭)4本を含めると32本あります。
12歳頃までに乳⻭は永久⻭へと⽣え変わります。⽣えたての⻭はとても柔らかく、酸に弱いため⾍⻭になりやすい状態です。しっかりむし⻭予防をして、⽣えたばかりの⻭を守ってあげましょう。また、乳⻭はいずれ永久⻭に⽣え変わるからと⾔って、むし⻭を治療せずに放置しないようにしましょう。
永久⻭の⻭の質や⻭並びなどに悪い影響を及ぼす恐れがあります。乳⻭の⾍⻭もしっかり治療しておきましょう。
⻭の本数の推移
下記のグラフは、平成28年に厚⽣労働省より公表された80歳で20本以上の⻭を有する者の割合です。
近年では⾃分の⻭を⼤切にすることの重要さが徐々に浸透し、80歳で20本以上の⻭を有する者の割合が増加しています。
厚⽣労働省 平成28 年⻭科疾患実態調査(https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/62-28.html)より
最初にも述べたように、⾃分の⻭がたくさん残っていると、しっかり噛めておいしく⾷事ができるとともに、健康で⽣き⽣きとした⽣活につながります。
⻭を⼤切にするための第⼀歩として、⻭の検診を受けてみてはいかがでしょうか。
参考
テーマパーク8020 https://www.jda.or.jp/park/function/index.html
公益財団法⼈ライオン⻭科衛⽣研究所 https://www.lion-dent-health.or.jp/labo/article/knowledge/01.htm